「あなたが部下から求められているシリアスな50のこと(濱田 秀彦)」という本を読んでいます。発刊は2012年で10年以上を経てもなお、近所の書店では平積みされています。年度末で人事異動も多く、こうした指南書が求められる時期だからかもしれません
著者は7000人の管理職、1万人の部下と接してこられた人材研修講師です。ですので、本書にある部下からの求めは、一定の信頼があると言えるでしょう。
「人間力」「仕事力」「職場力」「育成力」の4つのカテゴリーについて、上司への要望を述べています。Amazonのレビューには、「耳が痛い」「簡単なことなのにできない」とのコメントが並んでいます。中間管理職である私自身も、切実な思いにかられました。
この記事では「人間力」について、幾つかの項目を取り上げます。
「ピンチのときに動じないで欲しい」
私の経験ですが、ピンチのときには、とことんその気分を短時間で味わって、「本当にこれは困った、厳しいけれど何とかしよう」と宣言する方が、その後の回復が早い気がします。ピンチなのにあえてその場で動じないから、後でオタオタするのです。まず、上司も部下も全力で、かつ短期間で、動じてしまうことが、実は有効かもしれません。
「器が大きい人でいてほしい」
「器が大きい」とは、部下の失敗や人間性を受け入れることを指すようです。失敗はすでに起こっており、部下は目の前にいます。短時間で受け入れ、その後の対処法を考えることが、お互いにとって最善です。
「気分の良し悪しを仕事に持ち込まないでほしい」
EQ(心の知能指数)においても、リーダーの感情が職場に影響を与えることはよく知られています。感情は他人に伝染しやすく、個人の問題に留まらないため、私もそれを知ってからは、感情をコントロールするよう努めています。
この本は、読めば読むほど耳が痛いです。また、「仕事力」「職場力」「育成力」についても、取り上げてみたいと思います。
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